本当に何もないエッチしてるだけのコルスコ
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 食後にハンゾウさんが淹れてくれた極上のコーヒーをお供に、何気ない素振りでハンゾウさんを抱き込む形でソファに座り一緒に映画を見ている。ちょくちょく彼の首筋に顔を埋めて幸せを感じるとても甘くて幸せな時間を過ごしている、と思っていた俺をハンゾウさんが憮然とした顔で振り返る。なにか気に触る様な事をしただろうか?胃に氷の塊が落ちてきたような気がする。
「コール、お主」
「な、何ですか?」
「お主は良い子すぎる。たまには俺にも甘やかせてくれぬと困る」
 ああ、よかった……。と安堵すると同時に思いの外嬉しくなってしまう。そうか、頼れる大人には甘えてもいいのだ。一度キンキンに冷えた腹の中が今度は蝶々が舞っているかのようにくすぐったくなる。
「んー、じゃあ俺のお願い聞いてくれます?」
「うむ」
「俺が聞いたことに全部答えてください」
 ハンゾウさんはそれを聞いて面食らったようだった。
「そんなことでいいのか?では構わぬよ」
 思わずにっこりと笑ってしまう。ほんとに全部答えて貰いますからね。
「ぁ、あ、ンぅ……」
 艶かしく俺の下で身体をしならせるハンゾウさんの乳首にふぅ、と息を吹きかける。
「教えて、どっちをいじめてどっちを優しくするか……」
 そう囁きながら筋肉が美しく張り出した胸のふくらみの縁をじっくりと揃えた指の腹でなぞる。開発すればここだけでイけるというのは本当だろうか?
「は、そんな、こぉる……」
「ダメですよ、そんな可愛い声出しても。選んで、ハンゾウさん」
 恥じらいで目の端を赤く染め上げ、涙の膜が光る様を見ている。この美しい人が俺のことを愛してくれているなんて奇跡の様だ。
「ん、ん……、み、右を」
「うん」
「、はぁっ、クソ……右を、ひ、酷く、してくれ……」
「……了解です」
 そう言うと彼の額にちゅっと音を立ててキスをする。そして右の乳暈をそっと摘み上げる様に撫でて先端を硬く尖らせる。それと同時に左の乳暈をくるくると親指で撫でる。そのまま硬さを増した中心も優しくこする様に撫でる。それだけでハンゾウさんの息は忙しくなってきた。
「じゃあそうしますね」
 言うが早いか左の乳首に唇を当ててふにふにと愛してあげて、それとは反対に右の乳首を強く指で摘み上げる。
「んぅ!ぁ、ぁ……」
 色めく吐息にくらくらしながら今度はしこった先端に爪をたててぎゅうと押し込み、反対側は口に含んだままざらついた舌で舐め上げる。ハンゾウさんは少し被虐趣味がある、というのが最近の気づきだ。そんなの燃え上がるに決まっている。
「アァ!ひぅ、こーる……!」
「気持ちいい?ハンゾウさん」
 素直に何度も頷く彼が愛しくて今度は唇に吸い付く。差し出した俺の舌を追って彼がキスをせがむ。される側はたまったものではない。何度も角度を変えながらキスをする間も俺の指は忙しなく彼の乳首を玩ぶ。俺のだ液でぬるつくそこを摘んで、擦り上げて、押し込んで。かと思うと快感で固くなった先端を引っ掻くように掠めて何度も焦らす。手のひらで胸の脇を撫でながら唇で乳首に吸い付き、子犬の様にハンゾウさんの鼻が鳴るのを聞きながら軽く歯を当てる。
「あぁッ!」
 これはもう乳首だけで絶頂するようになるのも時間の問題だな……。などとどこか冷静に思うと、もっと不埒な考えが浮かんだのでそのままそれを実行する。
「ハンゾウさん教えて、もっと乳首する?それともお腹の中俺でいっぱいにする?」
 そう耳に囁きハンゾウさんの身体を撫で下ろした手で下腹を少し力を入れて押す。いやいやをする子供のように首を振る様が愛らしいが約束は守って貰わなくては。
「どっち……?」
「ァ、う……、ン!…ど、どっちも、どっちもしてくれ……」
 小さな声が耳に届いた瞬間に唇を合わせる。そのまま手探りでジェルを握り、起き上がって舌なめずりをして笑う。
「愛してます、ハンゾウさん」
 照れたのか腕で顔を隠してしまったけれど、大人しく股を開いて待っているようすに胸が喜びで跳ねる。手にたっぷりとジェルを取り、それを纏わせた指の腹で貞淑な窄まりを撫で回す。そうしている内にそこは少しずつ俺を受け入れようと綻んでくる。俺が、この人の身体を、作り替えたのだ。
「指を挿れますね……、気持ちいいところ、教えて下さいね」
 ひぃ、と息を吸うハンゾウさんが愛しい。身体はすっかり俺のことを受け入れていても恥ずかしいらしく、そんな風にされると頭に血が登ってしまう。ZENの呼吸を整えて指を沈めていく。切れ切れの喘ぎを聞きながらゆっくりと指の数を増やしていく。
「ハンゾウさん、どこを引っかいて欲しい?それともここトントンして欲しい?」
そう言いながら増やしていった指の腹でハンゾウさんの弱いところを撫でてやるとぷっくりとそこが膨らみ出した。
「あ、ぅあ、も、いじわるするな、こぉる……!」
「かわいい、ハンゾウさん…」
 正直限界が近い俺は名残り惜しそうに吸いつく媚肉から指を抜き、とっくに臨戦態勢の己のペニスにスキンを被せる。その一連の動きを見ていたハンゾウさんの期待が高まっている空気がひしひしと伝わってくる。普段はできるだけ自分をコントロールしようとしているのか俺を求めるような素振りはあまりない。喘ぎ声だってあえかなものだ。お願いしたとは言えあまりに素直に求められて目眩がしそうなほど興奮する。
「奥まで、一気に、突っ込んでいい?」
「だ、だめ……だ、おかしくなる、からぁ……」
「どうしてもだめ?」
 見たいな、ハンゾウさんのおかしくなっちゃうところ。そう囁きながら綺麗な耳に口づけを繰り返し、戯れに張り出したところを舐めたり唇で咥えたりする。
「ん、んッ、ずるい、こーる……」
 そもそも今夜の趣旨は俺を甘やかすことだったのを思い出したのか、普段あれほど毅然としたハンゾウさんが俺のせいでふにゃふにゃになっているのはとても可愛い。ダメ押しとばかりに小さく口を開いた後孔に先走りが溢れてきた自分のペニスの先をあてがう。くち、と淫らな水音が立ちまた一つ腰が重くなる。
「〜〜〜ッ、好きにしろ……!」
 ヤケを起こしたのか、彼は後ろに倒れ込んでそう宣言した。ありがと、と少し不貞腐れたような頬に軽くキスをして改めて俺よりずいぶん華奢な腰を掴み直すと、自分でも引くほど怒張したペニスをぐちゅぐちゅの穴にどすんと突っ込む。ああ、やばい。トんだ。
 犬が水を払うみたいに頭を振ると、同じくぶっ飛んだらしいハンゾウさんにベッドに放ってあったペットボトルを取り、口移しで何度か水を飲ませると意識が戻ったはいいがとろんとしたままのハンゾウさんと目が合う。中はずっとイっているのか軽く蠕動している。乳首に口付けすれば面白いほどにうねって俺のペニスに絡みついてきた。もう俺の腰から下は甘い熱で溶けて消えてしまったのかと思う。
「ごめんね、でもめちゃくちゃ気持ちいい……」
 しあわせ、そう言ってふにゃりと笑いかけると、ハンゾウさんが呆れた様な顔をしながらも吐息で笑い、噛み付く様にキスをしてくる。腰を緩く振って熱い熱い彼の身体の中を味わい尽くしながら舌を絡め合い、揉み合い、吸い上げる。突き上げるのと同じリズムで溢れる声にすら食いつき咥内を蹂躙する。
「は、こら、息が、できんだろう…、んっ……」
「好きです、ハンゾウさん、好き、大好き」
「ぁ、あ、う、……ァ!ん、ぅ、あ、こーる、こぉ、る……!」
 金色の瞳が官能に蕩けて、きっとこの世のどんな宝石よりも美しい。もっともっとその目を艶やかに潤ませて俺のことを求めて欲しい。甘やかされるって、欲望が膨らむ一方だ。なんていう特権だろう!いったいどこまで許されるのかな?などという疑問がよぎったが今回はさすがに収める。おいおいその辺りは探っていこう。
「ハンゾウさん」
「ぁ、ア!んぅ……なに、なんだ、こーる……、ぁ……」
「キスして」
「ん……」
「ぅ……、あれ?」
 ベッドの上で手を伸ばすとハンゾウさんがいるはずの場所が空っぽで、寝ぼけたまま起き上がった。辺りを見回すと足の横に布団の塊が転がっている。
「ハンゾウさん何してるの?」
 笑いながら布団の中に潜り込もうとするが、丸くてふわふわの見た目ながらガードが堅い。さすがは白井流といったところか。侵入を試みるのを一旦止めて聞き取り調査を始めた。
「……、…………!……」
 どうやら昨日の痴態を(俺にとっては最高でしかなかったが)思い出して俺に合わせる顔がないらしい。何それ。可愛過ぎて泣きそう。
しかし布団に潜ったままだと俺の大好きな人が窒息しかねないので再び侵入を試み、今度は無事成功する。
「ハンゾウさん」
「………………なんだ」
「俺、すごく嬉しかったよ。あなたにお願い聞いてもらって。あんまり他の人に甘えるって経験なくてさ、だからすごく感動しちゃった。ありがと」
 そう言って小さくキスをする。ばさ、と布団が捲られて外の少しひんやりとした空気に一息つく。
「……それなら良い。あまり我慢するな、体に悪いからな」
 ぼそぼそとそんなことを呟いたハンゾウさんを抱きしめる。
「じゃあまたやろうね!」
「!?」
 そんなに頻繁にはできない、というようなことを言っているらしいハンゾウさんを抱え直し、素晴らしいぽかぽかの天気の中俺は二度寝を決めたのであった。


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