ジェリアロアンソロジーに寄稿させていただいたR18ファンアダです。


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ファントムに言われるままにアダムは城に留まった。そして居心地の良い寝ぐらを 獣が守るように二人の根城を悪魔たちから守ろうとし、ある晩一人で鬱蒼とした森へと入る。するとまんまと誘われてきた悪魔どもがアダムを囲む。相手は六匹だった。しかし長い年月鍛えたアダムの敵ではない。踊るように打ち殺していく。しかし。殺し損ねた最後の悪魔に後ろからアダムは刺された。深い傷だった。それでもアダムは振り返りざまにそれの頭を吹き飛ばし地獄へ送った。それからアダムは最初に城に踏み入れたときより多く赤い血を流しながら体を引きずるようにしてファントムの秘密の部屋に向かった。
「アダム!!!」
「少し、油断した……」
 ファントムはとり急ぎ治療をしながらも激高し、思いつく限り全ての言語で悪魔を罵倒する。
「どうして、そんなに、怒っている」
そう言うと彼は跪いてアダムの頬を優しく包み言う。
「かわいいおまえを殺されそうになったんだ、当然だろう、私の天使」
「……俺は化物で、天使じゃない」
そう眉根をよせて呟くアダムにファントムは薄緑に光る眼を細めて言う。
「私のために悪魔を倒したおまえはガーゴイルどもよりも、よっぽど私の天使だろう?」
微笑む男を見ていると、アダムの心臓が初めて跳ねた。それからなぜかぎゅうと締め付けられた胸に手をあてた。
 その後ファントムはアダムに美しいシルクのシャツを着せ、隠していた己の名を教え、手元に置きたがった。そうして悪魔との戦いに知らず倦んでいたアダムを甘やかす。それは迫害され続け、人間にも天使の下僕にも悪魔にもなれなず、優しくなどされたことないアダムにとって、あまりにも心地がよすぎた。
 そうして長い間屋敷にいる間、男の歌う天上の声で、オペラや、膨大な書庫にある歌のその原作やその他もろもろをアダムは値千金の声で読み聴かせてもらった。そうしてそれらを余すことなく吸収する。ただアダムには、人間の感情の機微について分からないことが多すぎた。
「エリック、なぜロミオとジュリエットは死んだ?なぜドン・ホセはミカエラを殺した?アディーナはなぜネモリーノを選んだんだ?」
 少し微笑んで親が説明するようにアダムに優しく教える。
「ロミオとジュリエットは愛したものを失ったから。ホセは愛したミカエラに袖にされたから。アディーナはネモリーノを愛していたことに気づいたからだ」
 少し考え込んでアダムは言う。
「その愛とはなんだ?」
 アダムの質問にエリックは面食らってしまう。
「おまえは愛を知らないのか?」
 少しの沈黙のあと、正直にアダムは言う。
「ああ」
 そう言うアダムの深い金の髪を梳いて悲哀に満ちた声音でエリックは言う。
「そうか。……教えてやりたいが、そうもいかない。私も愛されたことがなく、捧げた愛に裏切られたのだから。」
「……そうなのか」
 哀しみとも慈しみともとれる笑みを浮かべ、エリックはアダムの頬に手を当て言った。
「だが、……共に、おまえとなら学びたいと思うよ。美しい私のおまえ、私の守護天使」
 そう優しく微笑んだエリックは突如冷たく光るペーパーナイフを振りかぶり、己の手の甲に向けて振りおとそうと高く掲げた。
「なんて莫迦なことをするんだ!!!あんたの宝だろうその手は!!」
 握られたナイフを弾き飛ばしたアダムは悲鳴のような声を荒げる。エリックの怪我を免れた手をアダムは強く握りしめ、射るように睨む。そんなアダムに臆面もなくエリックは微笑み言う。
「これがおまえの愛だ。大切で愚かな私を守り、心配し、慈しみ、相手のために叱りつけることが出来る。これも愛の一つの形だよ、アダム」
「……俺はあんたを、愛している……のか?」
「そうさ、そして私達の根城を守るために闘う。これも愛だ」
「……あんたが俺の傷を癒すのも愛、なのか?」」
 エリックは微笑みながらアダムの口唇に己のそれを重ねた。
「今のはなんだ?」
「いとしい相手にすること、口づけだ。かわいい私のサヴァラン。お前を愛しているよ」
 エリックは微笑んで続ける。
「残りの愛は文学で謳われるような恋人たちの燃え上がる情愛だ。ロミオとジュリエットが同じベッドで過ごした時にしたように、ドン・ホセがミカエラに求めたもの。愛するもの同士が触れ合いたいと言う思いで体を重ねるのだ。そうしてふたりは一つになる。……そしておまえにその私の全ての苦悩の根源を晒してでもその尊い愛を二人で得たいと願うよ、アダム」
 そうとろけるような声で囁いたエリックの白面をアダムは優しく取りはずした。そしてアダムは作られてから初めて微笑んで言う。
「なんだ、やっぱりあんたは美しいままじゃないか」
 そうしてエリックにアダムは掠れた声で囁く。
「あんたと、繋がりたい。ひとつになりたい。他でもない、美しい魂を持つあんたと。俺にそういう機能があるのか分からないが、あるのならそうしたいし、して欲しい。これが情愛か?」
 そっと涙を零しながらエリックはアダムの顔を優しく包み言う。
「そうだよ、私が焦がれ続けたものだ。アダム、清らかな私の救い主、私の運命。共に愛し合おうじゃないか」
 切ない水の張った、蝋燭の火で燦めく眼をしてエリックは困惑した顔でアダムに告げる。
「だが私はやり方の知識しか無いからおまえを傷つけてしまうかもしれない」
 それを聞いて神妙にアダムは言った。
「俺は頑丈だから平気だ、エリック。それに、あんたに傷つけられるなら構わない」
 二人の生まれて初めての口づけは、おそるおそる、そして次第に長くなり、だんだんと二人の熱を交換していき、お互いの香りや熱い吐息が混ざるほどに全身を密着させ、ぬめる熱い舌を絡め、啄み、そして吸い上げた。お互い息がうまくできないのに、口づけを何度も交わしてどちらのともつかない混ざりあった唾液を零しながら、アダムは途切れ途切れに言った。
「にんげんは、はぁっ、ン……こんなことをいつ、も、ぁ、して、いるのか……?」
「そうさ、ぁあ……。情を、はッ、交わしたいほど、ふ、愛する相手にはね。この私に、まさか、ん、そんな……」
 そう告げながらエリックはキスをアダムの唇の端に落とし、そのまま顎のラインを舐めあげてから首筋に軽いキスを繰り返し、再び舌を這わせてから鎖骨に走る傷痕を優しく喰む。
誰かにここまで近づき、体温を感じるのは、お互いにとって初めての感覚だった。
「ンぅ、ぁ、ふ、ん、エリック、えり、身体が、あつい……、なんだ、こんな」
 そう低く掠れたアダムの声に興奮したエリックはお互いのボトムスと下着を下げ、緩く芯を持ち始めた二本の立派な性器を剥きだしにする。
「私も、熱い……これを、はぁっ、触ってくれないか。おまえのも、そうするから、アダム」
 唇を何度も柔く噛まれながらアダムは言われるままそうしようとする。しかし与えられる官能に戸惑い、エリックの懇願を叶えられないでいるアダムを余所に、エリックは二本同時に擦り上げる。
「は、アァ!それ、ひッ!なに、うぁ!んぅ、エリック、エリック……ぁア!」
「ぁあ、融けて、ふっ!しまいそうだ……私の天使、愛しい、おまえ……。」
 そう言うエリックの頑なに隠されていた側の顔に口づけたアダムの瞳は潤んで彼の顔がぼやける。そうして胸が血を流すほどに締め付けられる。この痛みが愛だろうか。この苦しさが喜びだろうか。この息もできないほどの暖かさが幸せなのだろうか。そうだといい。ぐちゃぐちゃの感情を抱えながら、アダムはエリックの爛れた頬をそっと撫でる。そうするとエリックは困ったように笑って、美しく涙を零す。どれほど迫害されたのだろう。そしてどれほど自らを憎み、怒りと孤独を生きてきたのか。異なるものを排除する狭量な人間どもの世界で。自らと同じく傷ついた、そして子どもの心のままの美しい男を思い、アダムは目蓋にそっと口付けを落とした。
そうしてアダムは掠れた声で続きをねだるエリックの額にあやすように何度も口づけ、お互いの乱れた服を取り払う。するとエリックはおもむろに組み敷いたアダムの全身にある傷を、胸から顔に流れる縫い目をゆっくりと何度も舐め上げる。そうするたびにアダムのそれは、まるで誘うように赤く染まってゆく。
「は、ぁ!えりっく、いやだ、はぁっ!それ、ぅ、止めろ……っン!」
 アダムが恥じているその傷は[何か』を感じるらしく、刺激するな、というアダムの懇願を聞く耳を持たず口付けを落としては舐めていき下半身まで続く縫い跡の愛撫に夢中になっているエリックに、アダムは未知の感覚に怯えながらもエリックを傷つけないように上等なシーツをくしゃりと掴み身をよじる。
「アダム、アダム……」
「ッ、はっ、はぁ、なに、何だ、エリック」
 エリックはアダムの頬を包めるように起き上がり、アダムの半開きの口にキスをして自ら招き入れた舌を柔く噛んで言う。
「こうすると、どう感じる?これは?」
 エリックはそう言ってアダムの雄の付け根を優しく指でなで上げると、アダムは震え言う。
「こん、ぁ、知らな、ぐ!」
 その言葉にニヤリと片頬を上げたエリックはことさら艶めいた声をアダムの耳に流し入れる。
「きもちいい、というのだそれは。言ってごらん」
「ぁ、う、……ん、きもち、きもちいい……!」
 そう零した瞬間これまでに無いほどの痺れがびりびりとアダムの身体を突き抜け大きく開いた両足のつま先がぎゅうと丸くなる。それを見て、また肌を通じて感じ取ったエリックは再び傷を舐め始める。彼の創造主が悪趣味にも潰した臍のあたりからその傷が導くまま柔らかな下腹を、そしてついには男性器の根本にある縫い目にまで到達する。
「いやだ、いやだぁ、エリック……それ、な、んン!なに、ひぅ!ア……!や、だめ、だめだ、ぁ、そんなのは……っ」
 そう泣き言を漏らし、エリックが隠していた柔らかな栗毛に指を通し頭を両手で抑えるアダムが、エリックには愛おしくて堪らない。そしてそのまま勃ち上がったアダム自身を咥え、吸い付き、キスを繰り返しては陰嚢にを喰み、口内の柔らかくなめらかな粘膜で何度も擦る。そう口淫をしているだけでエリックは自らの雄が堅く反り上がって精液とは異なる透明な液がダラダラと流れているのに気づいて言う。
「ああ、ふっ、ぅあ、アダム……お前と繋がりたい」
「俺も、したい……どうしたらいい?」
「ここに、私のこれを、挿れたい」
 そう言って貞淑なアダムの秘処を指で撫でる。
「そこはそうやって使うのか……」
 エリックの囁きにあっさりと子どものように納得し、彼が挿入しやすいようにアダムはうつ伏せる。
「いい子……腰をあげてくれ」
 言われるがまま腰を上げるアダムに、エリックは身体が震えるほど心動かされる。一生経験すること無く死んでいくという絶望していた愛の行為を、今から己を心から愛してくれる相手と行うのだ。
 エリックは香油をたらたらとたっぷりと手に取り、手のひらの体温で温める。そうしてから指にたっぷりとそれで濡らし、アダムの後孔をほぐしていく。
「辛いか?」
 途中で辞めることなどできそうにもないが、アダムを労るように言う。
「いや……変な感じがする、だけだ」
「ここは?」
 そう言って愛しいアダムの創造主の手帳に書いてあった快楽の源をそっと押す。
「っ!な、ぁ!ひっ……!そこ、ひあ!ア!エリック、えりっく!」
 その普段はけして聞けないような高く焦った声に煽られたエリックは自身を当てがうと招き入れるようにうごめくそこに当てる。と、それだけで激しい官能が襲いどくどくと濃い白濁が迸りそこを汚してしまった。己が汚したアダムの尻やそこから見え、固くなり震えている2つの袋、そしてよく鍛えられた太腿に白い飛沫がつうと垂れるのを見たエリックは強烈な羞恥にかられた。
「すまない……」
 そう謝るとアダムは首まで真っ赤に染めた顔で振り向き言う。
「いい、いいから早くしてくれ……!」
 その懇願にエリック自身は目眩を起こすほど興奮して再び堅く太くなった昂りを突き入れた。
「ぁ!はアッ、い"!ひっ、ぐ、えりっく……!!」
 アダムの苦しそうな呻きは聞こえたが、エリックに腰を振るのを止められるはずがなかった。そうして先ほど見つけた官能の水源を執拗に突く。
「アダム、アダム……。愛して、る!」
「ぁあああッ、そこ、いやだ、いゃ、だ、おかしくなるっ、んぅ!」
「はぁっ、は、ふ、アダムっ、すまな、止まら、ない……!」」
「んあああッ!ひ、だめ、気持ちぃ、えりっ、怖、こわい、ああ!ぃああああッ!!」
 そう叫ぶとアダムは腰をぶるぶるとふるわせ白い迸りを放った。その後孔の収縮に敵うはずもなくエリックは熱く長いため息と共に白濁でアダムの中を満たす。しかしエリックはそこに留まり硬さを保ったままのそれをアダムの狭隘に絡め取られる。そうしてそのまま一心にとどく限り奥の方を狙い男根で穿つ。
「ひっ!あ!アっ待て、まてっエリック、ぅ、あっ、あ、あ、アッ、あぅ、あっ、ア、あァ!」
 深い深いところに何度もキスをするようにエリックの雄に突かれ、嬌声というよりは衝撃のまま声が漏れている。しかしその声とは裏腹にアダムの体内はエリックをうねり締め付け、白濁が泡立つはしたない水音を響かせながらエリックを愛する。そうしているうちに無意識にアダムは自らのそれを何度も擦り上げて紅い扇情的なシーツに白く熱い飛沫をぶち撒け、達した。
「あぁ、はっ!はッ!アダム……!!」
 アダムの甘い甘い柔らかな肉に強烈に絡め取られ、後を追いエリック自身も信じられないほどの量の精をアダムの深いところに注ぎ込んだ。頭がクラクラする。
 エリックはアダムをひっくり返して過ぎる快感で涙を流すアダムの歯の裏側を舐め、それから尖らせた舌先で口蓋をくすぐり、お互いの唾液を交換する情熱的な口付けをした。
そうしてアダムの顎から首、鎖骨と口付けを下ろしていき、よく鍛えられた身体の見事な腹筋まで到達する。そうして赤い舌で縫い目に誘われて胸まで舐め上げ舌を離し舌舐めずりしてそこだけ桃色にふっくらとした乳暈の頂きを口に含み、何度も舐め上げては柔く歯をたて、吸い上げる。反対側の快感で赤く変わり硬く立ち上がったそれを優しく摘み上げ、かと思うと指で挟み撫でてやる。腰に響くその刺激でもう何も考えられなくなったアダムは、身体を痺れさすそれになんとかついていこうと熱く掠れたため息をつきエリックを抱き締める。それは少々苦しかったが喜びの方が勝りエリックを何よりも、それこそ高揚させ煽った。
「ぁああ……エリック……は、ぁっそれ、それいや……だ!」
「は、ふ、痛いか」
「ちが、ちがくて、なにかくる……いや、アッ!えり、いや、だ、ぁあ!」
 その可愛らしい泣き言を聞くが速いかエリックはゴツゴツとしたアダムの腰をつかみ猛り立った己で貫く。
「ぁああああああ!!!」
 アダムはその衝撃で艶やかな鳴き声を上げて身体が跳ねる。それをエリックはかき抱きそこかしこに口づけを落とす。
 そうしているうちに少し落ちついたアダムはぐるりと再び二人の体制を変えエリックの腰の上に跨る。
「あんたばっかり、ずるい……。俺にも愛させろ」
 アダムは甘く低い声で言い放つと、体勢ををぐるりと変え腰の上に乗る。そしてエリック自身を双丘のあわいで擦り上げ完全に勃ち上がらせる。そしてそそり立ったエリックの剛直を先ほどまでの行為でぱくりと開きエリックの白濁で満たされたそこで飲み込み始めた。
「あ……、ンゥ……、あ、はぁっエリックぅ……!ふとい、ッ、ひぅ!」
「無理に、はァッ、奥まで、入れなく、ン……てもいい、アダム……」
 その言葉に競争心を擽られたのか、アダムはエリックのそそり勃つそれを美しい指で支えながら、骨がぶつかる音が聞こえそうに一気に限界まで挿れ、高く切なく喘ぐ。
「だいじょう、ぶ、か、はッあ、アダム……」
「ぃあああ、ふか、深いいいいい……!うぁ、ああ!ぁ、えりっく、エリック!!」
 ほとんど叫ぶように嬌声をあげ達したアダムは、熱い吐息を整えると同じく快楽を極めたエリックを蕩けた瞳で見下ろし勝ち誇ったような様子で言う。
「これで、はッ、あ、あんたは、俺のものだ」
 むせかえるような薔薇と雄の香りの中でそう妖艶に笑うアダムは彼の言う化物は化物でもサキュバスのようでエリックはくらくらする。それはもうこのまま全てアダムに精も命も吸い取られて死にたいと思うほどだった。
「あんたに……、気持ちよくなって、ほしい、エリック……」
 アダムのその健気な言葉に煽られ、エリックがアダムの腰を掴み前後にゆすると、アダムの薄く開いた口から小さく声が漏れる。そうしてアダムはエリックの顔に近づくように身体を密着させ可愛らしい音をたて何度も何度も口付ける。その間も恍惚としてエリックは言葉を紡ぐ。
「ああ……アダム、私の救い主……愛そのもの、うつくしいおまえ……」
そのうっとりとした囁きすべてがぴりぴりとした快感となり腰をくすぐる。アダムは甘美なため息をついて天を仰いだ。
「っひ、ぅ!そん、それ……!ゃ、だめッ、んぁああああっ!いや、嫌だ、ひ、きもちい……ッ!」
 全身に鳥肌が立つほど感じたアダムをビリビリとした快感が腰から後頭部まで襲う。
「ぃああああッ!なに、なん、あは、ッんゥ!やぁ、アアアアっ!!!ひ、や、えぃ、えりっく、エリック!止まらな、溶けぅ、んあああああ!!」
「アダム……、アダム……!!!」
「やあああああ!こわい、エリ、怖ぃいいっ」
 そう声をあげ、アダムはぱたぱたと汗を落としながら一層エリックに縋り付く。
「シー……、アダム、泣くな……お前に、ん、泣かれると、こまる……」
 そうエリックは優しく言いつつも腰を振るのを止められない。こんなに熱い悦びは、知らなかった。
「はぁぁぁぁっ!」
 エリックは感極まった息をつくと、身をぶるぶると震わせ昇りつめた。下腹が熱い白濁液で再び満たされアダムはそこを愛おしげに撫でた。
「気持ちいい……あんたの愛は」
「お前の愛は優しいよ。私の天使が焦がれ続けたものをくれた……」
 そう囁き額に口付けたエリックの肩に顔を埋めると、アダムは初めての幸福で満たされたのだった。

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